なつめの由来と漢方薬

2025年12月2日

 

漢方薬となつめ鍼灸整骨院のつながり

「なつめ鍼灸整骨院って、なんで“なつめ”なんですか?」

患者さんからよく質問を受けます

実はこの“なつめ”、東洋医学ととても深い関係がある果実なんです。

そんな「なつめ」の魅力と、漢方薬との意外な関係、

そして当院の治療コンセプトとのつながりをお伝えします。


■ そもそも「なつめ」ってなに?

“なつめ”は漢字で書くと「棗(なつめ)」です。

東洋医学では乾燥させて「大棗(たいそう)」と呼ばれ、

古くから使われてきた生薬のひとつです。

その働きは、

  • 胃腸をやさしく整える

  • 体を内側からあたためる

  • 心を落ち着かせる

  • 他の生薬の作用をマイルドにする(調整役)

と、とてもやさしく、やわらかい力で支えるタイプ


■ 実は身近な漢方薬にも“なつめ”が入っています

「なつめなんて普段あまり聞かへんな〜」

と思われがちですが、

実はみなさんよくご存じの漢方にも入っています。

たとえば風邪のひきはじめでおなじみの

葛根湯(かっこんとう)

葛根、麻黄、桂皮、生姜…

というお馴染みの生薬に混ざって

しっかり 「大棗(たいそう)=なつめ」 が入っています。

なつめの役目は

薬の働き全体を整え、体が回復しやすい“土台”をつくること

らしいです。

必要不可欠な“縁の下の力持ち”です!


■ こんな漢方にも「なつめ」が入っている!

なつめ(大棗)は、実は多くの漢方薬に含まれます。

一部ご紹介します👇

● 葛根湯(かっこんとう)

風邪のひきはじめで、寒気、発熱、頭痛、肩こりなどに用いられる

  • 風邪の初期症状
  • 肩こり・筋肉痛

● 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)

心の緊張・不安・夜泣きなど、こころを落ち着かせる有名処方。

  • 小児の夜泣き、ひきつけ
  • 不眠症、神経衰弱
  • 精神的興奮、神経過敏
  • 女性のヒステリー症状
  • うつ症状(軽度なもの)

● 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

疲れやすい・だるい・食欲がないときに使われる「元気を補う」漢方。

  • 疲労倦怠感
  • 食欲不振、胃もたれ
  • 風邪
  • 虚弱体質の改善:

● 六君子湯(りっくんしとう)

胃もたれ、食欲不振、胃が弱い人の疲れやすさに。

  • 食欲不振、胃もたれ、消化不良
  • 胃痛、吐き気、嘔吐
  • 慢性的な胃炎、胃アトニー、胃下垂
  • 機能性ディスペプシア 

● 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

みぞおちのつかえ・胃のムカムカ・不安感などに。

  • 胃腸の不調
  • 精神的な症状
  • 口内炎
  • その他: 消化不良、胃下垂、二日酔い、胸やけなど 

● 苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)

めまい・動悸・立ちくらみ・自律神経の不安定に。

● 桂枝湯(けいしとう)

体力が弱い人の風邪の初期に。

● 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃく…)

冷え症で手足がつめたいタイプに。

 

 


■ 「なつめの役割」と「当院の治療」の深いリンク

東洋医学では、なつめは、その“土台”を整える生薬。

そして当院の施術も、痛みを取るだけでなく、

  • 自律神経を整え

  • 睡眠を深くし

  • 血流を改善し

  • 胃腸の働きもサポートしながら

からだ全体の回復力を引き上げる治療法を大切にしています。

 


■ やさしいけれど強い、“なつめ”のような治療を

 

やさしく寄り添いながら、
しっかりと回復を支える鍼灸整骨院でありたい。

 

【この記事を書いた人】

なつめ鍼灸整骨院 代表 溝口和也

明治鍼灸大学(現:明治国際医療大学)

平成13年鍼灸学士取得(第1670号)

国家資格:

柔道整復師:(登録番号:44703号)

はり師 : (登録番号:120047号)

きゅう師: (登録番号119965号)

得意分野:坐骨神経痛・むちうち・骨盤調整

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【内容の最終チェック】

国家資格者が内容を確認し、最新の情報に合わせて随時更新しています。

最終更新日:2025年12月2日